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後悔しないChromebook選び 2018

2018年4月15日

2018年もいつの間にか4月になりました。今年も、ChromeOS初のタブレット端末「Acer Chromebook Tab」や、キーボード脱着型のタブレット端末「HP Chromebook X2」など魅力的なモデルのリリースが続くChromebook市場。国内でも、日本エイサーが4G/LTE対応のChromebookを教育機関向けにリリースし、少しずつ認知度が上がってきている感があります。

そろそろ買おうかなと思っている人も多いことでしょう。

そんなワケで、2017年に引き続き、どんなポイントに着目してChromebookを選べばよいかまとめてみました。

Chromebook各モデルの大きな違い

国内販売モデル、海外販売モデルを含めて、各メーカーから販売されているChromebookの違いは、概ね次のとおりです。なお、ここではデスクトップ端末「ChromeBox」は対象外です。

【液晶モニターの違い】
・モニターサイズ(9.7, 10.1, 11.6, 12.3, 12.5, 13.3, 15.6インチ)
・表示解像度(1280✕800, 1366✕768, 1920✕1080, 2048×1536, 2400✕1600, 2560×1440, 3200✕1800)
・表示方式(TN、IPS)
・タッチパネル機能の有無
スタイラス・ペン入力サポートの有無

【CPUの違い】Intel製またはARM系CPU

【ストレージ等の違い】
・メモリ容量(2GB, 4GB, 8GB, 16GB)
・ストレージ容量(16GB, 32GB, 64GB, 128GB)
・ストレージ種別(eMMC, SSD)

【本体の形態の違い】ラップトップ、2 in 1 スタイル、タブレット

【その他】4G/LTE機能の有無、軍用規格(MIL-STD)適合の有無

2017年からの変更点は赤字で表示しています。これだけ見ても、製品モデルにバリエーションが増えてきていることがわかりますね。

でも、Chromebookは「Chromeブラウザを使うだけの端末」である基本に変わりはありませんので、どれを買おうが大差ありません。

2017年と同様に、メモリ容量は4GB以上、ストレージ容量は32GB以上のモデルをオススメします。

ただし、Androidアプリを多用するつもりなら、Androidアプリが快適に動作するスペックのモデルを選んでおく必要があります。また、ChromebookはAndroidアプリ対応を謳っていますが完全ではありません。このため、Androidアプリ目的であれば、CPUはARM系(OP1など)、タッチ機能付ディスプレイ搭載モデルを選ぶことをおすすめします。

あとはご自分の使用目的に合わせてモデルを選べばOKです。

使用目的別のおすすめモデル

1.とにかく快適にブラウジングしたい人におすすめ

Chromeブラウザによるブラウジングをとにかく快適に行いたいということであれば、CPUにIntel CoreMを搭載しているモデルがおすすめです。

ASUS Chromebook Flip C302CA

Intel Core M 6Y30搭載モデル。ChromeOSとCore Mの相性は抜群で、Google Octaneベンチマークでは22,000超をマークし、ウルトラスムーズに動作します。重くなりがちな株取引やFXトレード用のチャートシステム(例えば、TradingViewやbitFlyer Lightning Webなど)でも非常に軽快です。このモデルを使うと、他のChromebookを使わなくなるほど快適です。私も複数のChromebookを持っていますが、ほぼこのモデルしか使っていません。

(関連記事)ASUS Chromebook flip C302CAを買いました ー 購入レビュー

なお、米Amazonでは、上位CPU Core m5やm7を搭載したモデルも販売されています。特に、Core m7搭載モデルはメモリも16GB搭載しており、いま最も快適に動作するChromebookと言えるでしょう。

SAMSUNG Chromebook PRO

ASUS Chromebook Flip C302CAと同じ、Intel Core M 6Y30搭載モデル。大きな違いは、ボディカラーが黒であること、ディスプレイの解像度が広く、ペン入力にも対応している点です。キーボードの打刻感はC302CAに劣りますが、ペン入力が欲しいならSAMSUNG Chromebook PROの方が良いでしょう。

HP Chromebook X2

2018年6月10日から米国で発売になるニューモデル。CPUは前2モデルより1世代新しいIntel Core m3-7Y30を搭載しています。脱着式キーボードが特徴的なモデルで、キーボードを取り外して完全にタブレット端末として使うことが可能です。

2.モバイルでの利用なら軽量モデルがおすすめ

ChromebookはWindowsノートPCやMacbookに比べて安価で、紛失や破損してもダメージが小さいということもあり、モバイル用途で使う人が結構います。もし、モバイルでの利用を考えているなら軽量モデルがオススメです。

ASUS Chromeook Flip C101PA 重量: 900g

ChromebookのヒットモデルC100PAの後継モデル。重量は約900gと軽量で、ボディ寸法もほぼB5サイズ(10.1インチ液晶1,280✕800)と小さく、モバイル用途にはピッタリのモデルです。搭載CPUはAndroidがネイティブ動作するOP1(RockChip RK3399)を搭載しており、そこそこ軽快に動作します。はじめてのChromebookとしても良いかもしれません。

(参考記事)ASUS Chromebook Flip C101PAを買いました ― 購入レビュー

ASUS Chromebook 12 C223 重量:999g

突然リリースされたChromebook軽量モデル。「Travel lighter」のキャッチフレーズが示すとおり、999gと軽量です。搭載CPUはIntel Celeron N3350を搭載しており、C101PAやTabに搭載されているOP1よりも快適にブラウジングできます。タッチ機能やFlip機能がないベーシックモデルですが、ブラウジングを主目的とするのであれば、ベストバイ・モデルでしょう。

3.子ども用なら頑丈なモデルがおすすめ

米国では教育市場で圧倒的なシェアを持つChromebook。日本国内でもChromebookメーカー各社から教育機関へのアプローチがはじまっています。子どもたちにとって最も親しみのあるPCがChromebookになる日が来るのかもしれません。

Chromebookは本体価格が他のOSのノートPCより安いということもあり、お子さん向けに購入を検討されている方もいらっしゃると思います。子ども用なら、飲み物をこぼしても平気で、多少落としてもビクともしない頑丈なモデルを購入するのが良いでしょう。

ASUS Chromebook Flip C213NA

米軍用規格MIL-STD-810Gの耐衝撃テストをクリアした堅牢性が特徴。高さ120cmからの落下テストにクリアした堅牢ボディに防滴キーボードを搭載しています。ボディ周りは滑って落とすことがないようラバー製になっていますが、チープな印象はありません。上手くデザインされています(グッドデザイン賞2017受賞)。

(関連記事)ASUS Chromebook Flip C213NAを買いました−購入レビュー

米Amazonではスタイラス・ペン搭載モデルの取り扱いもあります。

Acer Chromebook Spin 11

ASUS Chromebook Flip C213NAのAcer版といえる製品。天板にGorilla Glassを使用したデザインが最大の違いです。どちらを選ぶかは好みの問題です。

Acer Chromebook N7

Acer Chromebook Spin 11からFlip機能を除外したようなモデル。国内モデルは搭載メモリが2GBである点が残念。英字キーボードで支障ないなら、メモリ4GB搭載の海外モデルを選択した方が無難かもしれません。

 

4.動画視聴や画像加工なら美しいディスプレイ搭載モデルがおすすめ

Andoridアプリの対応が進み、Chromebookでも動画視聴や画像加工をしやすくなってきました。動画を視聴するなら美しいディスプレイで見たいですし、特に写真や画像を扱うのであれば、色再現性の高いディスプレイを搭載したモデルを選びたいですね。

SAMSUNG Chromebook PRO/PLUS

12.3インチディスプレイでありながら2,400✕1,600の解像度を持っており、発色も優れているため、非常に緻密でクリアな表示が可能です。Chromebookに搭載されているディスプレイの中でも1、2を争うものでしょう。

(関連記事)SAMSUNG Chromebook Plusを買いました ー 購入レビュー

5.とにかく一度使ってみたい人には安価なモデルがおすすめ

WindowsやMacを使っている人なら、とりあえず一度Chromebookを使ってみたいので格安モデルが欲しいという人は多いと思います。海外モデルなら~199$(送料込みで2万円台)で標準的なChromebookを入手可能です。

HP Chromebook 11 G5

最近無くなりつつある標準的なChromebook。HP製の11インチモデルが最初のChromebookだったという人も多いはず。安いですが、Chromeブラウザを動かすために十分なCPU(Intel Celeron N3060)、十分なメモリ容量(4GB)を搭載しています。タッチペン付きモデルは少し高くなります。

ASUS Chromebook 12 C223

2018年9月に突然リリースされたChromebookベーシックモデル。タッチ機能やFlip機能がないモデルですが、ブラウジングを主目的とするのであれば、Chromebook入門機としてベストバイ・モデル。定価229$なので、送料含めて3万円以下で入手可能です。

 

ChromeOSの将来展望から

ChromeOSの進化に伴い、2016年はAndroidアプリ対応、2017年はタッチ・スクリーンやスタイラス・ペン対応などの機能が追加され、少しずつOSが肥大化しています。

今後も、Googleアシスタントへの対応(ソース:xda developers)やLinux仮想マシン(VM)が稼働するコンテナの実装(ソース:Reddit)など一層肥大化していくことでしょう。このため、Chromebookを快適に使い続けるためには、強力なCPU、より多くのRAMとストレージ容量が求められていくはずです。

軽量で高速なOSが肥大化していくのは残念な気がしますが、ChromeOSの普及と共に、求められるニーズが増え、それに対応していかざるを得ないのかもしれません。

長く使うつもりなら、RAMとストレージは多いモデルを選び、CPUも高速なものの方が良いでしょう。

Crostini(Linux VM)対応モデル

もし、ChromebookでCrostini(LinuxVM)を利用したいとお考えなら、Crostini対応が明らかになっているモデルを選ぶべきでしょう。

Linux app サポートリスト

  • Google Pixelbook
  • Samsung Chromebook Plus (Gen1)
  • HP Chromebook X2
  • ASUS Chromebook Flip C101PA
  • 2018 Gen Chromebox
  • ASUS Chromebook Flip C213NAほかApplo Lake Chromebook
  • Acer Chromebook Spin 13
  • Acer Chromebook 13

Source: xda-developers

総括 ― おすすめは「ASUS Chromebook Flip C302CA」

使用目的別におすすめChromebookをまとめてみました。個性的で魅力的なモデルが増え、使用目的に合わせて選ぶことできる環境になったので、昨年までのようにベストバイを選ぶことはできません。それぞれが自分の使途と照らし合わせて、それに合うモデルを選ぶことが「後悔しないChromebook選び」です。

でも、「あなたのおすすめモデルはどれですか」と聞かれたならば、「ASUS Chromebook Flip C302CA」を強力におすすめします。これまで10台のChromebookを購入して使った経験上、これが最も快適で使いやすいからです。それは、もう1台予備を買っておいても良いと思えるほどのものです。

Chromebookとしては高価なモデルですが、このモデルを購入して後悔することは少ないはずです。

米Amazonベストセラーは伊達じゃない!

※2018年6月現在、Linux appサポートリストにASUS Chromebook  flip C302CAがないため、Crostini(LinuxVM)を利用したい人は対応モデルを購入した方が無難でしょう。

 

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