2017年9月15日に国内発売されたニューモデル「ASUS Chromebook Flip C213NA」を購入したので、さっそく開封レビューです。
個人的には2017年国内モデルの中で一番気になっていたモデルだったので、値下がりする前に購入しましたが、思っていたとおりのモデルで 大満足。
頑丈さは正義。
開封レビュー
同封品
まず同封品を。Chromebookらしくシンプルなもの。本体にACアダプター、取扱説明書のみ。
ACアダプタはUSB Type-C端子に接続するタイプのものだけど、海外モデルとの部品共通化のためか、ミッキープラグでコンセント・ケーブルに接続する仕様になっています。上位モデルのASUS Chromebook Flip C302CAのACアダプタは、容量は同じながらコンパクトな一体型で持ち運びしやすかったのに、これはケーブルが太く持ち運びにくい。少し残念。
なお、C302CAやC101PA付属のACアダプタでも充電できるので、そっちを使っています。
本体上部
ASUS Chromebook Flip C213NAは米軍用規格MIL-STD-810Gの耐衝撃テストをクリアした堅牢性を備えたモデルらしく、本体周縁部がラバー製となっていて、これがデザイン上のアクセントにもなっています。ボディ素材は他のFlipモデルとは異なり樹脂製ですが、滑りにくいようにグリップ性能を高める加工がしてあり、安っぽさは全くありません。プラスチック製ボディのChromebookは、価格なりの安っぽい質感のモデルが多々ありますが、これは良い質感です。
本体底面
前後に滑り止めのラバー脚がついています。なかなか強力な滑り止め効果を発揮してくれて、木製作業台の表面の木屑がついちゃってますね。あと、C213NAは部品交換が容易に行えるモジュール設計になっているため、底板の一部が開くようになっているみたい。内部へのアクセスについて、また後日レビューします。
本体右側面
ボリュームボタン、USB2.0、USB Type-C、ケンジントンロックがあります。USB2.0端子のUSBメモリ―をたくさん持っているので、USB2.0端子があることは重要。USB2.0端子を無くしてしまっているASUS Chromebook Flip C302CAとかSamsung Chromebook Pro/Plusとか走りすぎ。ジョニー・アイブか。
本体左側面
電源ボタン、USB Type-C、USB2.0、microSDカードスロット、ヘッドホン・ジャックがあります。USB Type-Cは両側にあって、どちらかでも充電可能。
キーボード
C300MAの頃と同じで右端のキーの幅が少し狭くなっていて、特にENTERキーの幅が狭いのが非常に残念。
日本語キーボード使う人は、ENTERキーで「ターン!!」するのが快感なんだと思うゾ。ASUSさん、Chromebookの日本語キーボードは、記号キーの幅を少し狭くしても支障ないので、ENETRキーの幅は広げてください。
ディスプレイ周り
イマドキのノートPCにしてはベゼルが太い。でも、Flip機能でタブレットとして使うときはベゼルが太い方が使いやすいのでOKです。
そのFlip機能を支えるディスプレイ回転ヒンジ。これが丈夫。ボディ剛性が上がっているためかもしれないけど、このヒンジに全くガタつきがない。同じFlipシリーズのC302CAやC100PAは、少し弱々しい印象を受けていたので、これは好印象。
あとタブレットやテント・スタイル時に、外向きカメラとして使用できるカメラがキーボード上部についています。
使用感
実際に起動し、1日半ほど使い倒した印象は、上位モデルのChromebook Flip C302CAを使った時ほどの感動はないものの、よく調整されたChromebookらしいモデルだなというもの。
ボディが丈夫だという安心感もあって、しばらくは他のChromebookを開かなくなりそうだなと感じています。
CPU
ASUS Chromebook Flip C213NAのCPUはIntel Celeron N3350(1.1~2.4GHz)の低位モデルです。デュアルコアCPUなので、クアッドコアCPU Celeron N3150より遅かったらイヤだなと思っていましたが、そんなことはありませんでした。基本的にはスムーズに動作しており、操作感としてはAcer Chromebook R13に搭載されている製MediaTek M8173Cや、Samsung Chromebook Plusに搭載されているOP1と大差ない印象を受けます。
ただ、TweetDeckのスクロールにおいて画像を表示する際に引っかかりが生じるときがあります。画像描画速度が少し遅いのかもしれません。といっても、これは普段CoreM3を搭載したC302CAのウルトラスムーズなスクロールに慣れているせいであり、実用上は何の支障もないと思います。
GoogleのJavascriptベンチマークOctane2.0のスコアは「10613」。何度か試しましたが概ね10,500前後のスコアとなりました。Samsung Chromebook Plusに搭載されているOP1より1割くらい高速です。
ディスプレイ
ディスプレイはアンチグレアTFT液晶です。当然ですがアンチグレアなので、色の鮮やかさが低い印象を受けますが、これは好みの問題であり、色の再現性等に問題はありません。表示解像度がWXGA(1,366×768)と、最近のノートPCとしては低めです。もう少し表示領域が広いと使いやすいので、できれば1,440×900ぐらいあると一層魅力的なのですが、低価格PCにそこまで求めてはコクでしょう。
ちなみに解像度の調整で1,536×864ドット表示も可能ですが、文字が少し滲んだ表示になります。
GooglePlayストア
ASUS Chromebook Flip C213NAでは、当初よりGooglePlayストア(ベータ版)をStableチャンネルで使用できます。X86系のCPUを搭載しているため、動かないAndroidアプリも多々ありますが、これは仕方ありませんね。
他のモデルとの比較
下の写真は、左からASUS Chromebook Flip C100PA、C213NA、C302CAを並べたものです。
一番左のC100PAの後継モデルC101PAはC100PAとほぼ同じボディ筐体を用いるようなので、ASUSから2017年にリリースされる国内モデルのサイズ感は写真のとおりになるはずです。
側面の比較。C213NAの厚みが際立ちます。一番薄いC302CAの13.6mmに対してC213NAは20.5mmあります。
最近のモバイルPCは非常に薄いモデルが多いので、C213NAの20.5mmは少し厚く感じますが、この厚みを補って余りあるほどの堅牢性があります。普段使いのPCとして、取り扱いにあまり気を使わなくて良いところは非常にポイントが高いです。
重量はC302CAの1.2kgに対して、C213NAは1.26kgなので、ほぼ同じです。堅牢性確保のための重量増加は抑制されています。
まとめ
2016年6月にASUS Chromebook Flip C100PAを購入して以来、ASUS Chromebook Flip C302CA、SAMSUNG Chromebook Plus、Acer Chromebook R13と立て続けに金属製ボディのChromebookを使ってきましたが、堅牢な樹脂製ボディがこんなに取り扱いに気を遣わずに済むなんて。頑丈さに起因する気軽さが、Chromebookに非常にしっくりきます。
ENTERキーの幅の改善とディスプレイ解像度がもう少しあれば、おそらく最良のChromebookの1つ。
Core m7を搭載したSamsung Chromebook Proや、Google謹製「PixelBook」の登場が噂され、何やら高級路線を進みつつあるChromebook界隈にあって、気軽に使えて、性能もコレで十分と感じさせてくれる良品です。
はじめてのChromebookとして是非おすすめしたい1台。
ChromebookはMacBookやSurfaceの真似しなくてイイよ。