先日、開封レビューした「ASUS Chromebit CS10」をもう少し使ってみたのでレビュー続編を書く。
動画視聴レビュー
Chromebookのようにディスプレイを持たず、ChromeboxのようにデスクトップPCでもないChromebitの使い方は、TVに接続してブラウジングや動画視聴がメインだと思います。
そこで、動画配信サイトを閲覧するとどれくらいマシンパワーを使うのか調べてみました。
YouTubeの場合
もっともメジャーな動画サイトYouTube。動画再生すると結構CPU(RockChip RK3288C)を使います。GPUプロセスに32%、YouTubeタブに24%、Chromeブラウザに21%のパワーを割いているみたい。
一方、比較対象としてASUS Chromebook C300MA(CPU:Intel Celeron N2830)で同じ動画を見た場合は、YouTubeタブに41%、Chromeブラウザに13%、GPUプロセスに8%を使っています。
上は、スクリーンショットを撮った瞬間の値ですが、動画全体の再生を通してChromebit CS10のCPU(RockChip RK3288C)は、Chromebook C300MAのCPU(Intel Celeron N2830)に比べてGPUプロセスの負荷が高いようです。
ニコニコ動画の場合
コメントの弾幕がCPUに負荷をかけるニコニコ動画も視聴してみました。Chromebit CS10では、Shockwaveプラグインに73%、GPUプロセスに39%、ニコニコ動画タブに31%、Chromeブラウザに25%をCPUパワーを使っています。Shockwaveプラグインが100%を超えることも散見されました。
一方、Chromebook C300MAの場合は、Shockwaveプラグインに39%、ニコニコ動画タブに18%、Chromeブラウザに15%、GPUプロセスに14%を使っているみたい。各数値は低めで安定しています。
Amazonプライムビデオの場合
徐々に配信作品が充実しているAmazonプライムビデオ。Chromebit CS10では、プラグインに79%、Amazonタブに56%、GPUプロセスに26%、Chromeブラウザに24%をCPUパワーを使っています。
一方、Chromebook C300MAの場合はプラグインに51%、Amazonタブに35%、Chromeブラウザに21%、GPUプロセスに12%を使用しています。AmazonプライムビデオでもC300MA(Intel Celeron N2830)の方が各数値低めに安定しています。
Huluの場合
Chromebookでは字幕文字化け問題があるHulu。Chromebit CS10(RockChip RK3288C)ではプラグインに122%、GPUプロセスに16%、Huluタブに15%、Chromeブラウザに15%を使用しています。Huluのプラグインは負荷が高いようで、常時100%前後で推移していました。映画は長時間の視聴となるので、この負荷はちょっと心配。
一方、Chromebook C300MAの場合はShockwaveプラグインに77%、Chromeブラウザに11%、Huluタブに10%、GPUプロセスに8%のCPUパワーを使用しています。各数値は低めですが、HuluのプラグインはC300MAでも高負荷の結果になりました。
まとめ
4つの動画サイトを視聴した結果では、Chromebook C300MA(Intel Celeron N2830)に対してChromebit(RockChip RK3288C)は動画視聴時の負荷が高いようです。
前のレビューに書いたGoogle Octane2.0のベンチマークでは、ほとんど変わらなかった2台ですが、動画再生に関してはChromebook C300MAに搭載されているIntel Graphicsの性能が光ります。
ただ、動画再生自体は変な引っかかりもなくスムーズに再生されるので、特に気にする必要はないかもしれません。
なお、Chromebit CS10ではニコニコ動画再生時のShockwaveプラグインの負荷が高く、約5分の動画を5本連続再生をした後、本体が冷め始めた使い捨てカイロぐらいに温かくなりましたが、その熱が動画再生に影響することはありませんでした。