2016年1月4日、Acerが自社WEBサイトでChromebook 11の2016年モデル「Chromebook 11 CB3-131」を発表しました。現行の2015年モデル「Chromebook 11 CB3-111」との違いを比較してみました。
2015年モデルと2016年モデルのスペック比較
まず、主要スペックの比較です。
現行モデル (2015) | 新モデル (2016) |
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型番 | Chromebook 11 CB3-111 | Chromebook 11 CB3-131 |
CPU | Celeron N2840 (2.16-2.58 GHz) | Celeron N2840 (2.16-2.58 GHz) CeleronN3150 (1.6-2.08 GHz) |
メモリ | 2GB/4GB | 2GB/4GB |
記憶装置 記憶容量 | 16GB/32GB eMMC | 16GB/32GB eMMC |
ディスプレイ 解像度 | 11.6インチ 1366×768 | 11.6インチ 1366×768 |
ワイヤレス | 802.11 a/b/g/n/ac | 802.11 a/b/g/n/ac |
外部出力 | USB3.0x1 USB2.0×1 HDMI x1 Bluetooth4.0 SDカード×1 | USB3.0x1, USB2.0x1 HDMI ×1 Bluetooth4.0 SDカード×1 |
バッテリー 持続時間 | 8.5時間 | 9時間 |
重量 | 1.1kg | 1.1kg |
主な違い
Acerのプレスリリースによるとナノレベルの微細な加工を施し、耐久性に優れたデザインを採用したとしていますが、写真ではなかなか判断できません。
明確に違う点は、CPUとバッテリー駆動時間のスペックです。
CPUの違い
2015年モデルがデュアルコアのIntel Celeron N2840(Bay-Trail世代)を搭載していたのに対して、2016年モデルはクアッドコアのCeleron N3150(Braswell世代)を採用しています。動作周波数はCeleron N3150の方が低いですが、コア数の増加によって負荷の高い作業の処理速度の向上が見込めそうです。
各CPUのPassmarkベンチマークの結果は次のとおりです。2016年モデルに搭載されるN3150の方が約1.5倍高いスコアとなっています。
Celeron N2840 (2015年モデル搭載CPU)
Celeron N3150(2016年モデル搭載CPU)
また、注目したいのはグラフィック性能の向上です。Celeron N2840はGPUの実行ユニット数が「4」でしたが、Celeron N3150では実行ユニット数が3倍の「12」になっているので、ゲーム等をする場合に効果を発揮することになるでしょう。
バッテリー駆動時間の差
CPUの熱設計電力(TDP)がBay-Trail世代のN2840は「7.5W」でしたが、Braswell世代のN3150は「6W」となっています。これに伴い、バッテリー駆動時間が8.5時間から9時間にわずかに向上しています。
(2016.2追記)CPUが違うのはR11のみ
CPUにN3150を搭載しているモデルは、タッチパネル搭載2in1スタイルのChromebook R11のみのようです。通常のクラムシェル型モデルは2015年モデルと同様にN2840を搭載しています。
このため、2016年モデル「Chromebook 11 CB3-131」と2015年モデル「Chromebook 11 CB3-111」との違いは、耐久性に優れた筐体の有無のみと言っても良いくらいの差しかありません。
まとめ
Acer Chromebook 11の2015年モデルと2016年モデルの違いは、全体として「マイナーチェンジレベル」の違いのようです。新しい機能が追加されたなど際立った違いはありません。
北米では2016年2月から179$〜で販売されますが、いつもどおりだと、日本に入ってくるのはもう少し先になりそうです。ChromeOSを動作させるには現行モデルでも十分であるため、現行モデルの価格が下落した頃を狙うのも手かもしれませんね。
米Amazon.comでの取り扱い開始(2016.1.12追記)
米Amazon.comでの取り扱いが開始しています。3〜5週間後の入荷となっていて、日本への発送も可能なようです。ただ、CPUはQuad-CoreのceleronというAcerの発表でしたが、米Amazon.comではCeleronN2840(Dual-Core)となっています。