「据え置きで使うからディスプレイサイズが11.6インチでは小さいんだよ」
「HD(1,366×768)では表示領域が狭くてブラウジングしにくそう」
先日発売されたスタンダードモデル「ASUS Chromebook C223」をみて、そう感じた人もいるかもしれません。僕もその1人です。
でも、ASUSは、そんなニーズにもしっかり応えてくれそうなニューモデル「ASUS Chromebook C423」を準備していたようです。
ASUS Chromebook C423の概要
ASUS Chromebook C423は、先日発売されたASUS Chromebook C223の14インチ版といえるモデルです。
USBやオーディオジャック、SDカードスロット等の位置をみると、おそらくC223と同じBaseboard(≒マザーボード)を使用しているとみられます。
そのため、C223と同様に、Flip機能やスタイラスペン等の機能はついていない少々地味なモデルとなっていますが、ディスプレイ・サイズ(=ボディ・サイズ)の拡大に伴って、強化されている機能もあり、魅力的なモデルになっています。
パワフルなCPU
C223との違いの一つは、上位のCPUがラインアップされていることです。C223の搭載CPUはデュアルコアのIntel Celeron N3350のみとなっていましたが、C423はCeleron N3350に加えて、クアッドコアのPentium N4200搭載モデルが用意されています。
PassmarkのベンチマークCPU Markでは、Pentium N4200はCeleron N3350に比べて約80%高いスコアとなっています。
Source: PassMark
ただ、シングルスレッド(Single Thread Rating)では10%程度の差(833 vs 760)に留まるため、ブラウジングのスムーズさでは大した違いはないかもしれません。Google Octaneベンチマークスコアでも、Celeron N3350が「約11,000」に対してPentium N4200は「約11,500」とほぼ同じであるため、体感差は無いに等しいでしょう。
しかし、コア数が倍増しているため、例えば複数のAndroidアプリを起動したり、CrostiniでLinuxを起動しながらブラウジングするなど複数の処理を並行させる場合は、体感的にも変わってくるとみられます。
大容量RAM&ストレージ
CPUだけでなく、RAMやストレージ容量を見てもマルチタスクを意識した構成になっています。メモリは8GB DDR4を搭載、ストレージも32GBモデルに加え、64GBモデルが準備されています。
RAM容量が8GBあれば、Chromeブラウザでタブを大量に開いていても、ハングすることはそうそう無いでしょうし、Linuxを起動してLinuxアプリを使ってもメモリ不足に陥る心配もなさそうです。
広い表示表域
ディスプレイの大型化で最も恩恵を受けているのは表示領域で、Chromebook C423はフルHD(1,920×1,080)となっています。
僕がC223を買わなかった最大の理由(懐事情を除く)は、ディスプレイがHD(1,366×768)だったからです。C223のディスプレイサイズは11.6インチなので正直フルHDまでは必要ありませんが、縦の表示領域が768ドットというのは狭すぎて、ブログの更新画面など作業時に使い勝手が悪いのです。
しかし、C423はフルHDを表示できます。ディスプレイサイズが14インチあるのでフルHDのまま使用できますし、文字が小さい場合は、表示倍率を調整して、例えば1,707×960や1,536×864など見やすい表示範囲に設定することが可能です。
モバイル性能1 重量
14インチモデルになると持ち運び性能が気になります。まずは重量。
下の一覧のとおり、他の13インチ以上のChromebookの重量は1.5kg前後ありますが、このモデルは1.2~1.34Kgと14インチモデルとしては軽量に抑えてあります。11.6インチモデルの軽量なモデルまではいかないまでも、それに近い水準まで重量が絞られています。
(他の13インチ以上のChromebookの重量)
- Acer Chromebook 14:1.55 kg
- Acer Chromebook R13:1.49 kg
- ASUS Chromebook C300MA:1.4kg
- Dell Chromebook 13 3380:1.61Kg
- HP Chromebook 14 G5:1.54Kg
これなら、持ち運び時にも苦にならないでしょう。
モバイル性能2 サイズ感
もう1つ持ち運び時に気になるのはボディサイズです。
14インチモデルと聞くとサイズ的にも持ち運びが厳しいように感じますが、C423は狭縁ディスプレイとなっているため、標準的な13インチモデルよりもコンパクトなボディサイズを実現しています。
下の写真は、10.1インチのC101PA、12.5インチのC302CAとボディサイズを比較した写真です。黄色がC423となります。
12.5インチモデルのASUS Chromebook Flip C302CAは、概ねA4(29.7cm×21.0cm)サイズとなっていますが、それよりも縦横ともに2㎝程度大きくなっています。このため、残念ながらA4サイズのブリーフケースに収めることは難しいでしょう。
A3やB4サイズのブリーフケースであれば、持ち運ぶことができそうです。
スペック概要
以下、スペックの概要です。
(スペック概要)
- CPU:Intel Celeron N3350 / Pentium N4200
- RAM:4GB / 8GB
- ストレージ:32GB / 64GB eMMC
- スクリーン:14.0インチ・FHD(1920✕1080)アンチグレア液晶
- タッチパネル機能:あり(オプション)
- インターフェイス:USB type-C✕2、USB type-A✕2、microSDカードリーダー、Audio Jack×1
- ネットワーク:802.11ac、Bluetooth 4.o
- バッテリー駆動時間:10時間
- 寸法:322.6W✕228D✕16.1Hmm
- 重量:1.2~1.34kg
外観チェック
外観は非常にシンプルに仕上がっています。C223をそのまま大型化した印象です。
まず前面。ベゼルが狭い。特にサイドが非常に狭く、これまでのChromebookで一番スマートと思うくらい。それだけに「ASUS」のロゴが異常に目立つ。そこにロゴは必要なのかな。
天板はシンプル。ChromeロゴとASUSロゴのみ。
左サイド。左側にあるインターフェイスは、奥側(ディスプレイ側)からUSB Type-C、microSD、オーディオジャック、USB Type-A端子。
右サイド。奥側から、USB Type-C、USB Type-A端子が並びます。両サイドにType-AとType-Cがそれぞれあるのは、使い勝手が良さそう。
キーボード面。人間工学に基づいた1.4㎜幅のフルサイズキーボードが搭載されています。トラックパッドがかなり大きく、使いやすそう。
あとC223にはなかった機能で、180度開閉ヒンジを搭載しています。ミーティング時など地味に便利です。
まとめ
ASUS Chromebook C423は、C223を大型化しつつ、上位CPUやFHDの搭載など性能強化が図られたモデルです。性能強化が図られているだけなので、C223が持つChromebookらしいシンプルさという魅力は失われていません。
このモデルは、Chromebookの使い方がはっきりしているユーザーが、2台目のChromebookとして購入するのにピッタリな気がします。Pentium N4200と8GBメモリを搭載したモデルを購入しておけば、結構長い期間使うことができるでしょう。
あとは価格設定。海外モデル299$、国内モデル45,800円(税込)くらい販売されればイイですね。
まぁ、僕はASUS OUTLETに19,800円で並ぶまで待ち(違
2018.10.18追記
米Amazonで取扱が始まったようです。まだHDモデルのみ。FHDモデルで299$以下だとイイのですが。