2017年夏から秋にかけて日本国内向けに数モデルのChromebookが発売されます。その中に気になるモデルがあったので、簡単にまとめてみました。
2017年 日本国内向けモデル
海外ではAcer、ASUS、Dell、HP、Lenovo、Samsungなど数社がChromebookをリリースしていますが、日本国内ではAcer、ASUS、Dell、HPの4社が国内モデルを発売しています。4社といっても、DellとHPは1モデルしか取り扱っていないため、積極的に国内モデルを投入してくれているのはAcerとASUSの2社しかありません。
2017年夏秋に新商品をリリースするのも、この2社になります。
Acer Chromebook Spin 11(発売日 2017年8月24日)
既に5つのChromeOS端末を日本国内向けに発売しているAcerが2017年8月24日にリリースしたモデルがAcer Chromebook Spin11です。
このモデルの特徴は、防滴設計のキーボードやラバーバンパーを搭載し、米軍用規格MIL-STD-810Gの耐衝撃テスト(耐衝撃、高温/低音耐久、防湿、耐振動、防滴、防塵)をクリアする堅牢性を確保している点です。多少手荒に扱っても壊れない安心感がありますが、手荒に扱える価格ではなくなってしまった(約53,000円〜)のが残念なところです。また、堅牢性確保のためか、11.6インチモデルとしてはやや重くなっていて1.4kgあります。持ち運びに支障が出るレベルではありませんが、13.3インチモデルなみの重量です。
ワコム製スタイラスペンや、リア/フロントカメラを搭載するなど価格に見合った機能はあるようですが、米Amazonでの低評価が若干気になります。
(スペック概要)
- CPU:Intel Celeron N3350(1.1-2.4GHz)
- RAM:4GB LPDDR4
- ストレージ:32GB eMMC
- スクリーン:11.6インチ・WXGA(1,366✕768)光沢IPS液晶
- タッチパネル機能:10点マルチタッチ、ワコム製スタイラスペン(あり/なし)
- インターフェイス:USB type-C✕2、USB3.0✕2
- ネットワーク:802.11ac、Bluetooth 4.0
- バッテリー駆動時間:10時間
- 寸法:296W✕206D✕20.9H
- 重量:1.4kg
ASUS Chromebook Flip C101PA (発売予定日 2017年10月上旬)
2016年のヒットモデルC100PAの後継機種です。このモデルの登場を待っていたという人も多いでしょう。
前モデルが人気機種であっただけに、目立った変更点はCPUの変更とUSB Type-Uの搭載ぐらいしかありません。
CPUはSamsung Chromebook Plusに搭載されているARM系64bit CPUのOP1となっています。OP1はSamusung Chromebook Plusのレビューにあるとおり、Google JavascriptベンチOctane2.0で「9592」のスコアをマークしており、前モデルC100PAに搭載されていたRockChip RK3288Cの「7350」から約3割スコアを伸ばしています。前モデルC100PAでは動作がモッサリしたり、操作からワンテンポ遅れるようなことがありましたが、OP1搭載のC101PAでは処理の遅れもなくなり、快適に使えるようになるはずです。
また、重量が前モデルから10 gだけ重くなり、約900gとなっていますが、軽量コンパクトであることに代わりはなく、モバイルユースを想定している人にはピッタリのモデルとなりそうです。ストレージ容量が最近のモデルとしては少ない16GBとなっている点が少々気になります。32GBモデルが出るなら、そちらを買った方が良いでしょう。
(参考記事)ASUS Chromebook Flip C101PAを買いました ― 購入レビュー
(スペック概要)
- CPU:OP1 Hexa-Core(2.0GHz)
- RAM:4GB LPDDR3
- ストレージ:16GB eMMC
- スクリーン:10.1インチ・WXGA(1,280✕800)光沢TFT液晶
- タッチパネル機能:10点マルチタッチ
- インターフェイス:USB type-C✕2、USB2.0✕1、microSDカードリーダー, オーディオ・ジャック
- ネットワーク:802.11ac、Bluetooth 4.0
- バッテリー駆動時間:9時間
- 寸法:262.8W✕182.4D✕15.6H
- 重量:900g
ASUS Chromebook Flip C213NA(発売予定日 2017年9月15日)
Acer Chromebook Spin 11の対抗馬となる堅牢性を備えたモデルです。個人的には2017年モデルで最も気になるモデル。
Acer Chromebook Spin 11と同様に米軍用規格MIL-STD-810Gの耐衝撃テスト(耐衝撃、高温/低音耐久、防湿、耐振動、防滴、防塵)をクリアした堅牢性を備えたモデルです。搭載されているCPUもAcer Spin 11と同じIntel Celeron N3350で、真正面から競合するモデルです。このCPUはおふぃすかぶ.jp さんによるとGoogle Octane2.0で11,000弱のスコアをマークするようで、ChromeOSを快適に使える性能を持っているようです。
また、Flip C213NAは手を滑らして落としてしまわないようグリップ性に優れた素材を用いていたり、屋外での使用も想定したアンチグレア液晶を搭載(個人向けモデル)していたり、気の利いたモデルとなっています。ASUS Chromebook C202SAと同じようにパーツ交換が容易なモジュール設計になっている点も面白いです。
(参考記事)ASUS Chromebook Flip C213NA を買いました − 購入レビュー
(スペック概要)
- CPU:Intel Celeron N3350(1.1-2.4GHz)
- RAM:4GB LPDDR4
- ストレージ:32GB eMMC
- スクリーン:11.6インチ・WXGA(1,366✕768)ノングレアTFT液晶
- タッチパネル機能:10点マルチタッチ
- インターフェイス:USB type-C✕2、USB3.0✕2、microSDカードリーダー, オーディオ・ジャック
- ネットワーク:802.11ac、Bluetooth 4.0
- バッテリー駆動時間:12時間
- 寸法:309W✕199D✕20.65H
- 重量:1.26kg
ASUS Chromebook Flip C302CA(発売予定日 2017年9月15日)
いま現在、僕が使っているメイン機。完成されたChromebookの1つ。
Chromebookとしては高性能CPU Intel CoreMを搭載した高価格モデル。64GBの十分なストレージ容量、12.5インチモデルでありながら1.2kgと軽量な筐体、バックライトキーボードを搭載するなど性能・質感ともに満足いくモデルです。
ただ、日本国内モデルは販売価格が75,000円とかなり高くなっている点に不満が残りますが、使用すれば納得できる使い心地です。
(参考記事)【2017年ニューモデル】ASUS Chromebook Flip C302CAを買いました ― 購入レビュー
(スペック概要)
- CPU:Intel Core M 6Y30
- RAM:4GB LPDDR3
- ストレージ:64GB eMMC
- ディスプレイ:12.5インチ グレア液晶(1,920×1,080) タッチ機能付
- ネットワーク:IEEE 802.11a/b/g/n/ac, Bluetooth4.0
- インターフェイス:USB3.1 Type-C×2, microSDカードリーダー, オーディオ・ジャック
- バッテリー駆動時間:10.2時間
- 寸法:W304 mm × D210 mm × H13.7 mm
- 重量:1.2kg
日本語キーボードに拘りがない、あるいは英字キーボードの方が良い人は海外モデルの方が安く入手できます。
まとめ
国内モデルが増えることはウレシイかぎり。販売価格が海外モデルより高く設定されていますが、少し時間が経てば安くなるでしょう。ChromeOS端末は古いモデルでも処理能力や使い心地が著しく低下するわけではないので、国内モデルを買いたい人は安くなるのを待ってからでもイイと思います。
個人的には分解するためにASUS Chromebook flip C213NAが欲しい…