AmazonにDell Chromebook11の新モデルが掲載されています。2015年7月18日に発売される模様。
ラインナップは現行モデルと同じメモリ2GBと4GBの2モデル。4GBモデルにはタッチ機能付きの光沢液晶が搭載されるようです。ASUS Chromebook FlipやAcer Chromebook C738Tの登場に先んじたタッチパネルの搭載ですが、タブレットとPCの2in1の形態ではないので、搭載の意図がよくわからない端末になりそうです。
Chromebookを欲しいユーザーは、タッチ液晶を止めて安くしてほしいと望んでいることでしょう。
新旧モデルの比較
ニューモデルと現行モデルを比較してみました。4GBモデルの比較です。
現行モデル (2014) | 新モデル (2015) |
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型番 | Chromebook 11 15Q32 | Chromebook 11 3120 16Q22 |
CPU | Celeron2955U (1.4 GHz) | CeleronN2840 (2.58 GHz) |
メモリ | 4GB | 4GB |
記憶装置 記憶容量 | 16GB SSD | 16GB eMMC |
ディスプレイ 解像度 | 非光沢液晶 11.6インチ 1366×768 | タッチ光沢液晶 11.6インチ 1366×768 |
ワイヤレス | 802.11 a/b/g/n | 802.11 a/b/g/n/ac |
外部出力 | USB3.0x2 HDMIx1 Bluetooth4.0 SDカード×1 | USB3.0x1, 2.0x1 HDMI 1.4a×1 SDカード×1 |
カメラ | 720pウェブカメラ | 720pウェブカメラ |
バッテリー 持続時間 | 10時間 | ー |
重量 | 1.3kg | 1.3kg |
一番の違いはCPU
新旧モデルを比較すると、タッチパネルの有無やUSB3.0ポートの数(2→1に減ってる)などいろいろありますが、最も大きな違いはCPUです。Celeron2955U(1.4GHz)からCeleronN2840(2.58GHz)になりました。
動作クロックが上がり一見速くなったように感じますが、これが残念なことに性能ダウンです。
旧モデルに使用されている2955UはHaswell(第4世代Core i系)廉価版であり、この正常進化モデルはBroadwell(第5世代Core i系)です。一方、N2840は同じCeleronでもBayTrail(Atom系)で完全に格下です。
例えばCPU-MONKYのベンチマークテストの結果では、いずれの項目も2955Uが高速である結果になっています。
CPUBossやCPU-Worldの比較でも、消費電力の項目以外で新モデルに搭載されるN2840に良いところはありません。
記憶装置もSSDからeMMCへ
CPUに加え、記憶装置もSSD(SATA)からeMMCに変更されています。詳細はわかりませんが、一般にeMMCの方がアクセススピードが劣るので、PC全体の処理性能は低下するのではないかと思います。
現行モデルはGoogle Octane2.0 のスコアで「12014」(ソース:マイナビニュース)を出していますが、N2840を搭載した他社Chromebookの結果を見ると、新モデルは8,000程度になりそうです。
まとめ
現行モデルは性能が高く評価も高いモデルだっただけに、新モデルはちょっと残念なモデルチェンジです。
他のメーカーもCPUをBayTrailのCeleron(N2830、N2840)に載せ替えてきているので、仕方のない仕様変更かもしれませんが、タブレットPCの2in1モデルでもないのにタッチ液晶は要らない気がします。
処理能力の高いCeleron2955Uを搭載したChromebook国内モデルが欲しい人は、現行モデルを急いで購入した方が良いかもしれませんね。