高画質なディスプレイを備えていないクロームブックで有料動画配信サービスを視聴する人は少ないかもしれませんが、バッテリー持ちが良いため、外出時のメディアプレイヤーとしてもなかなか優秀です。
それでHuluを視聴しようとしたのですが、字幕が文字化けしてしまいます。
ネットを調べると同じ事象が多々報告されていますが、解決策は残念ながら見つかっていない模様。ダメもとでチャレンジしてみました。
原因はHulu対応フォントがインストールされていないこと
原因はHuluのWEBサイトのヘルプに書いてありました。
私は、Linuxを使用しています。なぜ文字化けするのですか?
Linuxをご利用の場合、下記いずれかのフォントをインストールしていただく必要がございます。
・TakaoPGothic (Standard Font)
・Sazanami Gothic
・MS Pゴシック
・Osaka-Sans Serif
・Sans Serif
要するにフォントが足りないようです。
フォントのインストール
原因がはっきりすれば対策を施せます。
TakaoPGothic.ttfの入手
まず、5つの対応フォントのうち、TakaoPGothicのインストールを試みます。
こちらのサイトでTakaoPGothicをダウンロードします。
ダウンロードしたZipファイルを展開し、「TakaoPGothic.ttf」をダウンロードフォルダに保存しておきます。
TakaoPGothic.ttfをフォントフォルダにコピーする
Chromebookをデベロッパーモードで起動します。デベロッパーモードの起動方法はこちらを参考に。
[Ctrl]+[Alt]+[T]キーでターミナル画面を開きます。
ターミナル画面が表示されたら、「crosh > 」に続いて次のように入力します。
crosh > Shell chronos@localhost / $ cp /home/chronos/user/Downloads/TakaoPGothic.ttf /usr/share/fonts/croscore/
しかし、ファイルをコピーできないとメッセージが表示されます。ファイルシステムが「Read-only」になっている模様。
そこでファイルシステムにアクセスできるように、次のコマンドを入力し、[Enter]キーを押します。
chronos@localhost / $ sudo /usr/share/vboot/bin/make_dev_ssd.sh --force --remove_rootfs_verification
これでファイルシステムに読みかけできるはずですが、「rootfs verification」が使用禁止されているメッセージが出ているような…。
とりあえず再起動します。(sudo rebootと入力すれば再起動します。)
再起動後、ターミナル画面が表示されるので、再度「crosh > 」に続いて次のように入力します。
crosh > Shell chronos@localhost / $ cp /home/chronos/user/Downloads/TakaoPGothic.ttf /usr/share/fonts/croscore/
ファイルシステムの「Read-only」は解除されているようですが、今度は「Permission denied(アクセス拒否)」です。
その後もアクセス拒否を無効化するために試行錯誤しましたが、結局フォントをコピーすることができませんでした。
失敗です。
2016.1追記
その後、ハードウェア書込み保護機能(Write-Protect-Screw)を外してフォント追加に成功しましたが、Hulu字幕の文字化けは解消されませんでした。
(参考記事)Chromebookにフォントをインストールする方法 ― Chrome速報
(結果)Huluは吹替版を楽しむべし
結局、字幕の文字化けを解消するフォントをコピーできなかったので、Huluの動画は字幕のない邦画・日本ドラマ、吹替版を楽しむ他ないようです。
ChromeOSにインストールされているフォントを追加するだけで解決する問題なので、Googleの対応が待たれます。
(参考)Chromebookで視聴可能な動画サービス
Huluで字幕版の動画を楽しめないので、その他の動画配信サービスが利用できないか調べてみました。
しかし、Chromebookは、WindowsやMacOSのようなメジャーPCではないため、そもそも対応デバイスとして扱われていないケースがほとんどです。
定額制動画サービスのU-NEXTやdTV、PPVのGYAO!や楽天SHOWTIMEはいずれも対応デバイスでないため視聴できません。
PPVのAmazonインスタントビデオは2015年7月現在視聴することができますが、これはメディアプレイヤーとしてSilverlightを使用しています。Silverlightは「Netscape Plug-in API(NPAPI)」の1つですが、Googleはセキュリティ対策やクラッシュ要因の排除の一環として、ChromeブラウザのNPAPI対応を2015年9月に完全に打ち切る方針を発表しています。
このため、間もなくSilverlightをメディアプレイヤーとして利用している動画配信サービスは視聴できなくなります。
結局、「GooglePlayストアの動画があるだろ?」というのがGoogleの回答なのかもしれませんね。