Acer Chromebook R11が米Amazonから到着しました。11月20日に注文して、6日後の26日に到着。毎度のことながら、早くて驚きます。
開封レビュー
さて、さっそく開封レビューです。
同封品はChromebook本体とACアダプタが付属するだけで、他のChromebook同様、非常にシンプル。
それにしても本体カラーがホワイトのPCって、PowerMac 8600以来だな。ラップトップでは初めてなので、新鮮な感じがします。
ACアダプタは容量が少ないためか、Acer C720の付属品よりも小型化されています。「無印」で売ってそうな形状のACアダプタ。
コンセント形状はアース付き三又でした。国内モデルは二又だと思いますが海外モデル購入される場合は、変換アダプタ等が必要になります。
気になったのが、ACアダプタのプラグがすごく細くて弱そうな形状であるところ。充電中にコードを足で引っかけたら折れそうな細さです。C720もそうだったので、AcerのChromebook全般にいえることかもしれません。もう少し強固なものに改善してほしいです。
起動
スタートボタンを押して起動した後、いつもどおりGoogleアカウントを入力してChromeOSにログインします。Chrome拡張機能やアプリ等の同期、OSのアップデートなど一通りを終わらせます。
WindowsPCに比べれば、あっという間に終わってします初期設定ですが、Chromebookを複数台持っているとChromeアプリの同期時に、アプリと機種との相性問題があるのか、クラッシュしてしまうことがあります。
僕の環境では「Pixlr Editor」のインストール時にクラッシュすることが結構あります。
このクラッシュは、Chromebook出荷時のChromeOSが最新版でない状態で、同バージョンに対応していないChrome拡張機能・アプリをインストールするときに生じるようです。このため、Chromebookを購入した場合は、ゲストでログインし、ChromeOSを最新版にアップデートしてから、Googleアカウントでログインし、同期することをおすすめします。
GooglePlayストアのインストール
Acer Chromebook R11はASUS Chromebook flipと同様、最初にAndroidアプリに対応されたモデルで、ChromeOSの安定版(Stable チャンネル)でAndroidアプリを利用できます。このため、OSのアップデート完了後、しばらくするとGooglePlayストアが自動的にインストールされます。
Androidアプリの動作確認
いつも使っているAndroidアプリの動作確認をしてみました。
FXトレードしている人なら使っている人も多いはずの「MetaTrader 4 for Android」もフル画面(1,366×768)で動作します。特殊なカスタムインジケーターを使わないなら、PC版でなくとも十分です。
Amazonの電子書籍リーダー「Kindle」も快適に動作します。
R11は11.6インチと画面が大きいので見開きでも読みやすいです。
タブレットスタイルに切り替えて、縦方向で使えば雑誌サイズでも快適に読むことができます。ASUS flipのように軽くないので、手に持って読むのはツライですが。
ASUS Chromebook flipとの比較
今回購入したAcer Chromebook R11は、同時期に発売された同じようなコンバーチブルモデル「ASUS Chromebook flip」にすっかり人気を奪われてしまったモデルです。
ASUS flipが軽量かつ小型でコンバーチブル機能を最大限活かせる筐体であるのに対して、Acer Chromebook R11は従来の11.6インチモデルを単にコンバーチブルにしたような印象です。デカくて重いし、ASUS flipのアルミニウム製ボディのような質感もありません。
R11もCPUファンが無いため、本体の厚みは結構薄いのですが、それでもASUS flipのように薄くありません。
見た目や手に取った第1印象ではAcer Chromebook R11よりASUS Chromebook flipの方が魅力的に見えます。
R11がFlipより優れているポイント
しかし、実際に使ってみると印象は変わります。
入力デバイス
まずはキーボード。10.1インチモデルのASUS flipと違い、キーボードのサイズが十分で非常に打ちやすいです。11.6インチモデルなので当たり前だと言われそうですが、例えば、同じ11.6インチモデルのC720に比べても打ちやすいキーボードサイズです。
他のモデルと比較してみると、R11のキーボードはC720のものに比べると全体幅が約6㎜広くなっています。どうやらR11は13.3インチモデルのMacBook AirやASUS Chromebook C300MAと同じフルサイズのキーボードを搭載しており、これがキーボードの打刻の快適さにつながっているようです。
また、タッチパッドのサイズが大きく、操作感もよく調整されているように感じます。ASUS flipと比較すれば、圧倒的にタッチパッドが大きくなっています。
同じ11.6インチモデルのAcer Chromebook C720と比較しても2回り大きく、Dell Chromebook 11(2014)と比較しても大きめです。
Chromebook R11はタッチパネルを搭載していますが、キーボードやタッチパッドといった基本的な入力デバイスがよく出来ているように感じます。これはR11に限ったことではなく、最近のAcer製Chromebookに共通するものかもしれませんが、Flipよりも確実に良いポイントです。
処理能力
ASUS Chromebook flipを所有する僕が、R11を購入した理由の1つは、flipの動作のもたつきでした。
flipの搭載CPUはARM系のRockChip製RK3288Cです。普通にブラウジングしている分には支障ありませんが、英字入力から日本語入力への切り替えがワンテンポ遅れたり、タブの切り替えでもたついたり、ブログ編集時に気になることがありました。
ブラウザのJavaScriptベンチマーク Google Octane2.0を比較すると、ASUS Chromebook flipが「7000」であるのに対して、Intel製Celeron N3150を搭載するAcer Chromebook R11は「7854」と10%以上高速です。
Acer Chromebook R11のGoogle Octane2.0スコア(ChromeOS ver.54)
ASUS Chromebook flipのGoogle Octane2.0スコア(ChromeOS ver.54)
実際の動作は、このスコアの差以上の差を感じます。Chromebook R11上での処理は、ワンテンポ遅れることもなく、軽快で、非常に快適に使えています。
まとめ
Acer Chromebook R11を箱から出したときは、白くてチープな筐体を見て失敗したかなと一瞬思いましたが、実際に使ってみると、非常に軽快に動作するのでASUS flipの使用頻度が確実に落ちるだろうなと思っています。R13と同じようにスタイリッシュなボディであれば、確実に売れる性能。このモデル、見た目でかなり損してる。
Flipが見た目重視のアイドルなら、R11は決して主役になれない実力派女優といったところ。
国内モデルとの比較
今回購入したChromebook R11は米国モデルです。国内モデルとの差は、搭載CPUにあります。
米国モデルがクアッドコアのCeleron N3150(1.6-2.1GHz)を搭載しているのに対して、国内モデルはデュアルコアのCeleron N3060(1.6-2.5Ghz)を搭載しています。
PassMarkのベンチマークスコアでは、米国モデルに搭載されるクアッドコアのN3150の方が、国内モデルのN3060に比べて約8割高スコアとなっています。
ただし、シングルスレッド性能ではターボブースト2.5GHzのN3060の方が速くなっているので、単純なブラウジングではN3060の方が速いかもしれません。