米中貿易摩擦の影響でHuaweiがAndroid OSを使えなくなってしまい、Androidタブレット市場は壊滅寸前。そんな中で、ほぼ唯一となってしまった高性能Androidタブレット「SAMSUNG Galaxy Tab S6」を買いました。
2019年5月にChromeOSタブレット端末「ASUS Chromebook Tab CT100」を購入して以来、約半年使ってきましたが、Androidアプリを使うには中途半端な泥アプリ対応を続けるChromeOSタブレットでは安定しないので、純粋なAndroidタブレットを1台は持っておこうと購入してみました。早速、レビューです。
タブレットにChromeOSは要らんかったんや!
SAMSUNG Galaxy Tab S6(SM-T860)の概要
レビューの前に端末の概要を。
SAMSUNG Galaxy Tab S6は、CPUにSnapdragon 855を搭載したハイエンド・Androidタブレットです。
ディスプレイにSAMSUNG自慢の有機ELディスプレイ Super AMOLED(10.5インチ、1,600 × 2,500)を搭載するほか、Sペンやマルチウィンドウ機能「SAMSUNG DeX」など、とにかく多機能・ハイパフォーマンスなモデルとなっています。
2019年1月時点で、これ以上に快適に動作するAndroidタブレットはないでしょう。
スペック概要
今回購入したWiFiモデルのスペックは次のとおり。
- OS:Android 9 Pie
- 本体寸法:244.5×159.5×5.7mm
- 重さ:420g
- CPU:Qualcomm® Snapdragon™ 8150 Mobile Platform (SD855)
- メモリ:6GB / 8GB
- ストレージ:128GB / 256GB
- ディスプレイ:10.5型 WQXGA Super AMOLED 1,600×2,560
- バッテリー:7040mAh
- WiFi: IEEE802.11a/b/g/n/ac (周波数帯域:2.4GHz+5GHz),VHT80 MU-MIMO
- Bluetooth:Bluetooth v5.0
- インターフェイス:USB Type-C×1、MicroSDスロット(最大1TB)
- カメラ:フロント 800万画素 F2.0 / リア ウルトラワイドカメラ 500万画素 F2.2 / リア ワイドカメラ1,300万画素 F2.0
- スピーカー:4スピーカー(Sound by AKG), Dolby Atomos technology
- センサー類:加速度センサー、ジャイロセンサー、光センサー、指紋センサー、地磁気センサー、ホールセンサー
- その他:Sペン
レビュー
まず、開封。パッケージは、最近のスマホによくある仕様。
開けても、スマホによくある仕様で、まったく心躍らない。iPhoneの発売以降続いている、このパッケージ仕様をいい加減ブレイクしてほしい。
同封品
同封品は写真のとおり。本体とSペン、電源アダプター、Sペンのペン先交換キット、取扱説明書。
米Amazonで購入したため、コンセントが三又プラグかと思いましたが、日本で使用できる二又ケーブルでした。
外観
続いて、本体外観です。
本体正面
まず、正面。ベゼル幅はタブレットとしては狭縁仕様です。でも、iPad Proほどではありません。
正面上部には、800万画素のフロントカメラがついています。ホームボタンはありませんが、ダブルタップで起動するので不便を感じることはありません。
本体背面
中央に「SAMSUNG]のロゴ、左上にデュアルカメラ、左側にSペン・ホルダーがあります。
Sペン・ホルダーは本体に格納するタイプではなく、本体にマグネットで装着する仕様です。
磁石がわりと強く、しっかりとホールドするのでSペンが自然落下する心配はありませんが、カバンから出し入れする時など何かに引っ掛けると外れてしまうので、少し注意が必要です。
本体上面
続いて上側面。両端にスピーカー、写真中央右寄りにマイクがあります。
スピーカーは下側面と合わせて4スピーカーとなっています。スピーカーは、ヘッドホンで有名な音響機器メーカーAKG(アーカーゲー)にチューニングされたもの(Sound by AKG)で、すごくクリアな音を聞かせてくれます。
デレステやミリシタなど音ゲーにピッタリのタブレットかもしれません。
タブレットは動画や音楽、ゲームなどのコンテンツを消費するための端末なので、この音質は高得点でしょう。SAMSUNGは、よく市場のニーズを理解しているようです。
本体下面
下側面の両端にはスピーカー。中央にUSB Type-C端子があります。
本体右側面
本体右側。写真が暗くてわかりにくいですが、写真左からSIMカードスロット、音量ボタン、電源スイッチがあります。
SIMカードスロットは、SDカードスロットも兼ねています。
カードスロットを引き出すと、表面はSDカードスロット。
裏面はSIMカードスロットになっています。今回はWiFi版を購入したので、SIMカードスロットにはダミーが刺さっています。
最近はスマホでもSIMカードスロット、SDカードスロットが一体になったものが増えていますが、タブレットでは、SDカードを使って画像データをやり取りする機会も稀にあるので、別スロットにして欲しかったところ。
本体左側
左側面の中央には、充電スタンドを使用する場合の充電用POGOピン・コネクターがあります。また、左右に(別売)ブックカバー・キーボード脱着用の窪みがあります。
iPad 2018との比較
S6単体の写真ではサイズ感が伝わりにくいので、Apple iPad(2018)と比較してみました。
ディスプレイのアスペクト比がGalaxy Tab S6 は16:10(10.5インチ)、iPad 2018は4:3(9.7インチ)と異なるので、単純には比較できませんが、Galaxy Tab S6の方が小さい印象を受けます。
両モデルを重ねるとわかりやすいですが、横方向はGalaxy Tab S6の方が10.0㎜狭く、縦方向は4.5mm長くなっています。
また、Galaxy Tab S6の厚みは5.7mmしかなく、iPad 2018に比べて1.8㎜薄くなっています。
重量も420gしかなく、コンパクトなサイズと相まって、非常に持ち運びしやすい筐体となっています。
ベンチマークスコア
Galaxy Tab S6はハイエンドCPU「Snapdragon 855」が搭載されているので、動作は極めてスムーズです。
よく目にするAnTuTuベンチマーク(35万前後)やGeekbench(シングル730、マルチ2500)は他所にお任せし、当サイトではJavaScriptブラウザベンチマークGoogle Octane 2.0を試してみました。
結果は「23,993」となりました。ASUS Chromebook Flip C302CA(Intel Core M 6Y30)が「22,799」だったので、約5%高スコアになります。
当然の如くブラウジングはスムーズです。
外出先でChromebookを使わなくなりそう…。
アクセサリー
Galaxy Tab S6には、ノートPCスタイルに出来る「ブックカバーキーボード」という魅力的なアクセサリーがありますが、今回は純粋にタブレットとして使うことを前提に、通常のカバーを購入しました。
購入したのは、落下時の保護に優れたSpigen製「Rugged Armor」。iPhoneやAndroidスマホでもおなじみのデザインのカバーです。
装着
早速、装着。
最初からこういうデザインだったかのように馴染みます。
このカバーの最大の特徴はSペンのホルダー部分。マグネットで固定されているSペンも保護するように、カバーが作られています。このカバーを装着していれば、マグネットだけで固定されているSペンも落ちる心配はありません。
電源スイッチや音量ボタンもしっかり保護しており、落下時の心配もなさそうです。
また、Sペンを保護する部分のおかげで、テーブルに本体を置くと少し斜めになります。これが程よい角度で、ペン入力しやすいです。
サードパーティ製のカバーでは、このカバーがベストでしょう。
まとめ
十分すぎるパワーをもったCPUと8GBメモリの組み合わせは、アプリを複数立ち上げようが、重いアプリを立ち上げようが、ヌルサク軽快に動きます。筐体もコンパクトで持ち運びもしやすく、Sペン付属の割に価格もそれほど高くありません。
ハイエンドAndroidタブレットが欲しい人は迷う必要なし。
Androidアプリを使うためにChromebookの購入を考えている人にもイイ選択肢になるはずです。
※じっくり使いながら、レビューを追記していくつもりです。